バザーや模擬店での食中毒事例については数年前に調べたことがありますが、この度、改めて調べてみると、模擬店などでの食中毒は食品衛生の基本的な予防原則、「1.食中毒菌をつけない、2.食中毒菌を増やさない、3.食中毒菌をやっつける」が全く守られていないケースが多いことに気づきます。
大阪府では模擬店での食中毒防止のためいろいろとお願いをしています(大阪府茨木保健所の例)が全国の状況はどうかなと思い、シルバーウィークを利用し調べてみました。
全国各地の保健所の相談窓口や届出用紙、提供可能なメニューなどネット上で見つけにくい都道府県市もありましたが根性で調べてみました。下にリンク先を示しています。
模擬店やバザーなどの臨時出店で住所地ではどうなっているか分からない方にとってはお役立ちではと自画自賛してます。
模擬店、47都道府県の状況 ==>
全国の祭事・バザー等で食品を提供する臨時出店・模擬店への指導状況
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/mogiten/huken.html
2009年9月29日火曜日
2009年9月25日金曜日
学園祭、夏祭り、バザーでの食中毒事例
学園祭の時期が近づいた。学園祭といえば、もう40年近く前になるが大学の後輩たちが調理販売したかやくご飯が傷んでいて、関係者が恐縮していたことを思い出す。
昨年の某大学の学園祭でのクレープによる黄色ブドウ球菌事件では被害者の数が多かったせいもあり大学を巻き込んだ大事件に発展したようだ。発生原因は詳細な情報が分からず不明だが、ネット情報によると前日仕込みがあったようだ。ところで、クレープは粉っぽさをなくすために生地を3時間くら冷蔵庫で寝かせておくとよいようで、業者さんでは前日に仕込み寝かせて(冷蔵して)おいて翌日提供するといったことが行われている。模擬店などで、業者さんのまねをして、涼しくなったからといって常温で寝かせておいたりすると事故を招くことになる。また、午前中に仕込んだ生地を常温でおいたまま夕方まで使うのもレッドカードである。
クレープは加熱するということで油断しがちだが黄色ブドウ球菌の毒素は加熱しても残ることを忘れてはならない。 黄色ブドウ球菌だが、手荒れがある人は手指にこの菌を持っていることが多く、手指の拭き取り検査をすると人によって多量の菌が検出されるのはしばしば経験する。このような方が濡れた手で器具に触れると菌が付着してしまう。黄色ブドウ球菌が食中毒を起こすのに必要な量の毒素を作るのには多量の菌が必要なので、仕込んでから2~3時間程度で口に入る場合は毒素量が少なく問題にならない。ただし、6時間を超えるようなケースでは食中毒はいつ起きても不思議ではない。
生地を前日に焼いて翌日販売するのも同様に危ない。
私の食品衛生アーカイブに
「模擬店や野外調理などでの食中毒事例」として過去の事例を集めている。
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/mogiten.html
参考;
「模擬店、47都道府県の状況」として届出・扱い食品等の義務づけ状況を調べている。
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/mogiten/huken.html
昨年の某大学の学園祭でのクレープによる黄色ブドウ球菌事件では被害者の数が多かったせいもあり大学を巻き込んだ大事件に発展したようだ。発生原因は詳細な情報が分からず不明だが、ネット情報によると前日仕込みがあったようだ。ところで、クレープは粉っぽさをなくすために生地を3時間くら冷蔵庫で寝かせておくとよいようで、業者さんでは前日に仕込み寝かせて(冷蔵して)おいて翌日提供するといったことが行われている。模擬店などで、業者さんのまねをして、涼しくなったからといって常温で寝かせておいたりすると事故を招くことになる。また、午前中に仕込んだ生地を常温でおいたまま夕方まで使うのもレッドカードである。
クレープは加熱するということで油断しがちだが黄色ブドウ球菌の毒素は加熱しても残ることを忘れてはならない。 黄色ブドウ球菌だが、手荒れがある人は手指にこの菌を持っていることが多く、手指の拭き取り検査をすると人によって多量の菌が検出されるのはしばしば経験する。このような方が濡れた手で器具に触れると菌が付着してしまう。黄色ブドウ球菌が食中毒を起こすのに必要な量の毒素を作るのには多量の菌が必要なので、仕込んでから2~3時間程度で口に入る場合は毒素量が少なく問題にならない。ただし、6時間を超えるようなケースでは食中毒はいつ起きても不思議ではない。
生地を前日に焼いて翌日販売するのも同様に危ない。
私の食品衛生アーカイブに
「模擬店や野外調理などでの食中毒事例」として過去の事例を集めている。
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/mogiten.html
参考;
「模擬店、47都道府県の状況」として届出・扱い食品等の義務づけ状況を調べている。
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/mogiten/huken.html
2009年9月17日木曜日
腸管出血性大腸菌O157等関連情報へのリンク
成型肉での腸管出血性大腸菌O157による食中毒事件を受けて、関連情報を求める方が増えたみたいです。
2001年頃までは、なにかと話題になることも多かったのですが、最近ノロウイルスの陰で世間からは忘れられていたような感がありました。
ということで、温故知新という言葉もありますので、私のアーカイブを紹介します。
腸管出血性大腸菌O157等関連情報へのリンク
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/o157_link.html
2001年頃までは、なにかと話題になることも多かったのですが、最近ノロウイルスの陰で世間からは忘れられていたような感がありました。
ということで、温故知新という言葉もありますので、私のアーカイブを紹介します。
腸管出血性大腸菌O157等関連情報へのリンク
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/o157_link.html
2009年9月13日日曜日
成型肉 潜むO157 「中までよく焼いて」
タイトルの記事が朝日新聞、9月12日の夕刊(大阪版)に出ました。驚いたことに1面扱いです。
今回の事件の本質がよくまとめられて、消費者に注意を促している良い記事だと思います。
見落とされた方は、次の asahi.com に出ています。
http://www.asahi.com/national/update/0912/TKY200909120113.html
この記事の続きには、別のステーキの事件もでています。こちらは成型肉ではなくカット肉の「角切りステーキ」です。角切りステーキは食べやすいし、値段もリーゾナブルなのですが、食監的には小さいサイコロ状の6面の全てを焼き中心部まで火を通すというのは、根気がいって難しいですね。蓋でもして蒸し焼きにするとよく火が通りますが、私の経験によると安物の成型肉は味も抜けてしまって、ただのミンチ肉になってしまいました。
筋切りしたり、タンブリング処理(調味液を機械的に浸透)した肉は食べやすく美味しいと思うのですが、よく焼いて食べないといけないということですね。
今回の事件の本質がよくまとめられて、消費者に注意を促している良い記事だと思います。
見落とされた方は、次の asahi.com に出ています。
http://www.asahi.com/national/update/0912/TKY200909120113.html
この記事の続きには、別のステーキの事件もでています。こちらは成型肉ではなくカット肉の「角切りステーキ」です。角切りステーキは食べやすいし、値段もリーゾナブルなのですが、食監的には小さいサイコロ状の6面の全てを焼き中心部まで火を通すというのは、根気がいって難しいですね。蓋でもして蒸し焼きにするとよく火が通りますが、私の経験によると安物の成型肉は味も抜けてしまって、ただのミンチ肉になってしまいました。
筋切りしたり、タンブリング処理(調味液を機械的に浸透)した肉は食べやすく美味しいと思うのですが、よく焼いて食べないといけないということですね。
2009年9月8日火曜日
「食品、添加物等の規格基準」を見やすくしました
食監にとって、「食品衛生法」と「食品、添加物等の規格基準」は基本中の基本です。中央法規の「食品衛生小六法」にはずいぶんとお世話になっています。
ところで、私の職場も世代交代のただ中あります。若手の方に業務上の説明をするにもその都度小六法の必要な部分をコピーしてというわけにもいきません。なにしろ、小六法は2冊に分冊されたとはいえ、とじしろ部分がありコピーがうまくとれません。
一方、厚労省の法令通知データーベースは便利で重宝していますが、規格基準のページはサイズが大き過ぎて扱いに困っています。
というわけで、先の土日をかけて、私が頻繁に必要とする部分を分割して扱いやすく見やすくしました。
休日を返上しての成果です。 → 私のアーカイブに収載しました.
もともと、厚労省のページだから、厚労省でやってもらうとありがたいのですが…。私のページがいくらかでも役に立ったと思われた方は足跡をコメントに残して頂くとうれしいです。
=> 資料19 「食品、添加物等の規格基準」(食品の部D各条)
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/kokuji_list.html
○清涼飲料水 ○粉末清涼飲料 ○氷雪 ○氷菓
○食肉及び鯨肉 ○食鳥卵 ○血液、血球及び血漿 ○食肉製品 ○鯨肉製品
○魚肉ねり製品 ○いくら、すじこ及びたらこ ○ゆでだこ ○ゆでがに
○生食用鮮魚介類 ○生食用かき ○寒天 ○穀類,豆類及び野菜
○生あん ○豆腐 ○即席麺類 ○冷凍食品 ○容器包装詰め加圧加熱殺菌食品
補足:厚労省のホームページに利用者の利便のために「食品別の規格基準について」というページができています。今後、厚労省のページを使っていただくようお願いします。(2010/11/15)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/jigyousya/shokuhin_kikaku/index.html
微生物基準や冷凍食品や食肉製品の規格を確認したい方にはお役に立てると思います。
また、「食品、添加物等の規格基準」を勉強される方の便利のために、この告示の構成が分かるように抄本を作ってみました。まだ少し長文ですがこちらも参考にしてください。
→ 「規格基準のアウトライン」
ところで、私の職場も世代交代のただ中あります。若手の方に業務上の説明をするにもその都度小六法の必要な部分をコピーしてというわけにもいきません。なにしろ、小六法は2冊に分冊されたとはいえ、とじしろ部分がありコピーがうまくとれません。
一方、厚労省の法令通知データーベースは便利で重宝していますが、規格基準のページはサイズが大き過ぎて扱いに困っています。
というわけで、先の土日をかけて、私が頻繁に必要とする部分を分割して扱いやすく見やすくしました。
休日を返上しての成果です。 → 私のアーカイブに収載しました.
もともと、厚労省のページだから、厚労省でやってもらうとありがたいのですが…。私のページがいくらかでも役に立ったと思われた方は足跡をコメントに残して頂くとうれしいです。
=> 資料19 「食品、添加物等の規格基準」(食品の部D各条)
http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/kokuji_list.html
○清涼飲料水 ○粉末清涼飲料 ○氷雪 ○氷菓
○食肉及び鯨肉 ○食鳥卵 ○血液、血球及び血漿 ○食肉製品 ○鯨肉製品
○魚肉ねり製品 ○いくら、すじこ及びたらこ ○ゆでだこ ○ゆでがに
○生食用鮮魚介類 ○生食用かき ○寒天 ○穀類,豆類及び野菜
○生あん ○豆腐 ○即席麺類 ○冷凍食品 ○容器包装詰め加圧加熱殺菌食品
補足:厚労省のホームページに利用者の利便のために「食品別の規格基準について」というページができています。今後、厚労省のページを使っていただくようお願いします。(2010/11/15)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/jigyousya/shokuhin_kikaku/index.html
微生物基準や冷凍食品や食肉製品の規格を確認したい方にはお役に立てると思います。
また、「食品、添加物等の規格基準」を勉強される方の便利のために、この告示の構成が分かるように抄本を作ってみました。まだ少し長文ですがこちらも参考にしてください。
→ 「規格基準のアウトライン」
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