2009年5月4日月曜日

ノロウイルス感染症について考える

 昨年から今年にかけ、ノロウイルスによる食中毒はやや下火になった。私の方で最近関係したのは最終的には食品を介しない感染症と考えられる事件が2件。どちらも食中毒が疑われるような事例だったが、突き詰めて調査すると、発生当時、周辺地域での散発事例の多発が確認され、感染症の可能性を否定できず、食中毒とはされなかった。

 散発事例の発生状況を見ると、ある鉄道沿線の高齢者施設で頻発しているようで、調査すると単一暴露の食中毒は否定され、施設内での感染症が示唆された。その中で浮かび上がったのは、初発患者の発症前に面会者があったケースが多いのではないかという感触である。

 ここから先は推測だが、面会者は入所者の老人に、何かお土産を持参しないだろうか?老人が好むお土産とは何だろう? その何モノかは、食中毒を起こすおそれがあるとして禁止される弁当や惣菜などの生ものでもなさそうだ。お土産として普通には疑われることがないものの可能性がある。

 現在はノロの多発シーズンは過ぎたので風評被害を恐れず大胆な推理をすれば、先年、大規模な中毒を引き起こした和生菓子が原因になったケースと同様のケースは無かっただろうか?

 願わくは、予防の徹底を期すためにも来シーズンに向け業界あげての取り組みがあればと思う。

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