2010年10月5日火曜日

記録的猛暑で食中毒は増えたか?

 先日、大阪府の食中毒発生状況(速報)が更新されましたので私のアーカイブに「記録的猛暑で食中毒は増えたか?」と題して現時点でのこの夏の状況をまとめてみました。
 食中毒の発生は「平均気温」や「熱帯夜」の日数だけでは決まらないというのが結論で、その時代状況というか公衆衛生上の食品衛生を巡る大きな流れにも左右されるようです。

 
 上のグラフは平成20年1月から平成22年8月までの大阪府における月別発生件数のグラフです。
このグラフからは、今年は発生件数が少なかったように見えますが、大阪府のみのデータでは事件数も少なく、平成22年8月が例年に比べ食中毒の発生が多かったとか少なかったとは言えないようです。
 そこで、厚労省の食中毒統計などを利用し、次の資料を作成し「食品衛生なんでも相談室」のアーカイブにアップしました。
 「資料23 記録的猛暑で食中毒は増えたか?」
   http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/mousyo_2010.html

 上記資料には、平成13年から平成21年までの大阪市の平均気温と同時期に全国で発生した食中毒の発生件数を併せたグラフも作成しています。このグラフからは興味深い傾向がみられますが、この謎解きのための、原因別発生状況のグラフも併せてお示ししています。

2010年9月26日日曜日

酷暑でカンピロバクター食中毒は抑制されたのか?

 お彼岸になりやっと涼しくなったが、大阪府ではこの9月にカンピロバクター食中毒で2件の飲食店(1件は焼き肉店での牛レバー刺身(推定)、1件は焼き鳥店での料理)とサルモネラ食中毒で1件の肉料理店が営業停止処分を受けた。
参照 大阪府 施設に対する行政処分等の情報

 カンピロバクターの発生ピークは春先と秋口であり、夏場に谷になると言われる。9月にカンピロバクター食中毒に2件も遭遇したことから、昨年のカンピロバクター食中毒発生件数の頭打ち傾向は本物か?酷暑の影響はあったのか?このあたりを確認すべく、今日は朝から厚労省の食中毒統計資料と格闘してみた。その結果、結論を出すには時期尚早との結論に達したが折角なので私のアーカイブに年次変化と年次・月別発生状況をアップした。こちらには、カンピロバクター食中毒統計の特異性についての補足を書いてみたので興味がおありの方は見て欲しい。

 資料22 カンピロバクター食中毒事例(年次変化) 1996年~2009年(2010.09.26)
                 http://www.shokuei.sakura.ne.jp/archive/Campylo/Campylo_2010.html


集計の結果、本日現在の状況は厚労省への報告時期にタイムラグがありよく分からないということになったが、月別発生件数は図2で分かるように確かに8月に谷間がある。

図2について補足
 本年4月以降の発生状況は、行政機関によっては未報告事例があるため少なめにカウントされている。実際の集計は7月分まで行ったがグラフでは5月までに留めた。3月までの報告の勢いでは昨年を超える可能性が高い。

2010年9月24日金曜日

猛暑と食中毒

 記録的な猛暑も雷雨とともに終わりを告げたみたいです。私の経験の範囲では夏が例年に比べ暑かったから食中毒の件数が増えたといったことはなかったように思いますが、今年は別でした。
 肉の生食が関係する事件で最終的に食中毒とはされなかったものの腸管出血性大腸菌感染症が例年になく多発しました。食中毒とはされなかったため、肉の生食の危険性を知らず自分の意志で食べた患者さんは泣き寝入りです。

 大阪府のホームページからもこの夏の腸管出血性大腸菌感染症の多発が確認できます。


腸管出血性大腸菌感染症発生状況


参照元

 大阪府報道発表資料
 http://www.pref.osaka.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=4910


2010年6月8日火曜日

学校給食において発生した食中毒事例集

行政刷新会議の独立行政法人に対する事業仕分けで日本スポーツ振興センターが実施している学校給食の安全対策事業を「保健所に任せる」と仕分けされました。
確かに、事業内容は私たちが行っていることと重複していることは否めませんが、その成果物は保健所でも大いに利用させていただいています。

学校給食に対しては文科省が「学校給食衛生管理の基準」を作成し都道府県あて通知しているところです。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/07/08071616.htm

このため、集団給食施設のなかでも厳しい自主管理体制となっています。学校給食での食中毒事件は滅多に発生しないため保健所単位で考えるとまず経験することができません。万一食中毒事件に遭遇しても保健所単独で詳しく原因を追求することは人的資源の面でも困難があると思います。そのようなわけで、厚労省がとりまとめを行えば別ですが日本スポーツ振興センターが事故事例を掘り下げてくれるのは大いに参考になっています。

本日は、同センターの出版物の紹介です。

昨年は「平成20年度 学校における食の安全に関する実態調査報告書」が発行されていました。
http://naash.go.jp/anzen/school_lunch/%E5%88%8A%E8%A1%8C%E7%89%A9//tabid/852/Default.aspx

先日、「学校給食において発生した食中毒事例集」が発行されました。
http://www.jpnsport.go.jp/anzen/anzen_school/tabid/1193/Default.aspx

書籍は有料ですが、いずれもpdf形式で無料でダウンロードできます。
失敗学の観点でみると大変有意義な本と思います。

2014/01/26 補足

平成24年度 学校における食の安全に関する実態調査報告書
http://www.jpnsport.go.jp/anzen/Tabid/1266/Default.aspx

2010年3月27日土曜日

食の安全情報blog

しばらく冬眠しておりましたが、桜の季節になり、やっと目覚めてきました。

今回は ohira-y  さんの「食の安全情報blg」 を紹介します。
 http://d.hatena.ne.jp/ohira-y/

3月16日の記事は 【 ■「FoodSsience」のサービス終了と「本棚の食卓」問題 】です。
毎回、食の安全に関し大事な情報を提供しておいでで、大変参考になります。
お気に入りに追加をお奨めします。